種まき

 ナタネの栽培から収穫、油の搾油とのべて来ましたが、肝心なのはこの事業が果たして、多大な労力を費やした後に採算に見合った事業になるかということです。結論的に申しますと、ナタネ油だけで採算を取り継続して事業としてゆくためにはなかなか大変だと言わざるを得ません。第一に良質のナタネを収穫するためには、土づくりの際の肥料代、日頃の畑の管理のためのトラクター作業労賃、燃料代、ボランティア作業時の昼食飲料代、追肥の際の肥料代等々、少なからず経費がかかります。人手に対する労賃は現在はボランティアに支えられているわけですが、それでも経費はかかってしまいます。ポイントはいかに手をかけずに収量をあげるかですが、2作目はあまり手をかけずにいたら結果収量は10a当たり100kgしか収穫できませんでした。

油だけで採算をとろうとする場合2ha以上の畑に栽培し、経費はなるべく抑え、さらに10a当たりの収量150kgが必要となってくる計算になります。


「仕事は楽しく、遊びは真剣に」という合い言葉のもと、菜の花プロジェクトin甘楽は3作目の開花を前にしています。資源循環の甘楽町を目指して菜の花の栽培から搾油、販売、BDFの製造、活用と取り組みの中身は多岐にわたっています。

現在は赤字経営の中、人の善意に支えられて運営している状態ですが、菜の花プロジェクトのことを聞いて、「うちの畑にも菜の花を植えたい」「小学校で子どもたちと菜の花を育てたい」などの声が少しづつ聞こえてきます。人のつながりは財産です。会員の和をさらに広げ、たくさん油をとって、たくさんの感動を共有できたらこの事業は成功したと言えるのだと思っています。もちろん黒字で。







←〔13〕ナタネ油の販売菜の花栽培年間サイクル