前処理


まえしょり


後で出てくる後作業という言葉と考えると、前作業(予備処理)といったほうがいいかもしれない。
バフ研磨、バレル研磨、ホーニング、ショットブラスト、予備脱脂、予備酸洗い、ベルト研磨等をいう。つまり連続しためっき処理から、時間的・空間的に少し距離を置いた処理全般と言いったほうがいいかもしれない。
バフ研磨は、最近やれるところが少なくなってきた。私が子供の頃は、ニカワをお湯で溶かしながらバフにしみ込ませて、研磨剤をくっつける仕事が、めっきの仕事のいちぶだった。しかし、今は見ることの方が珍しいのではなかろうか。

有機溶剤による脱脂も、環境問題・健康問題から少なくなってきた。ただし、脱脂即乾燥という簡便性から今でも一部に利用されている。水系の洗浄方法は、乾燥がネックとなり、今一つ伸び悩んでいるようだ。

バレル研磨は、上記処理に比べると健在である。プレスやダイ・キャスティングにおけるバリ取りや、R(アール)の確保、つや出し等に用いられている。ショットブラストは、前記の目的以外につや消し、黒皮剥離や素材を一皮剥くために利用される。

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kurimoto@soeinet.or.jp